2018年の4月から5月にかけて、香港から中国、ベトナム、ラオスを通ってタイのバンコクまで陸路行ってきました。
東京から香港まで陸海路で行った話はこちら。
最初の目的地である香港には羽田を深夜1時に出る香港エクスプレスのUO623便で早朝に到着。香港空港からはバスで上水へ。
朝6時半の上水駅前。ほとんどの店が閉まってました。
上水駅前で食べた牛ホルモン麺(牛雑麺)。
香港と深圳の間にはいくつもの国境検問所があり、羅湖や落馬洲はもう通ったことがあるので今回は沙頭角から中国に入ることにしました。上水広場バス停から沙頭角行のバス、沙頭角快線に乗ります。
沙頭角口岸はマイナーな国境検問所だけあって入国審査の待ち時間はゼロでした。中国側国境検問所を出ると目の前にバスターミナルはなく普通の町並みが広がっているので知らない街に放り出されたような少し不思議な感覚になります。
沙頭角口岸からバスと地下鉄で草埔駅まできました。
この駅の近くにある清水河鉄路公園には深圳市韶峰水泥公司で活躍していた東風3型が展示してあります。
東風5型ディーゼル機関車もいます。
隣の広深線を韶山8型が牽引する列車が通過していきました。
お昼は東方宮中国蘭州牛肉拉麺で蘭州ラーメン。
東門老街には五星紅旗がはためいていました。
深圳駅から列車で桂林へ向かいます。
乗るのは16:23発のK952次桂林北駅行です。
乗り込みます。
25G型客車の硬臥、開放寝台タイプでした。
日本の寝台列車と違い通路側に階段があります。
南寧客運段による運行です。
朝5時半、まだ暗い桂林北駅に到着しました。
桂林は広西チワン族自治区なので、向かって左側からチワン語のローマ字表記、漢字、普通話のピンインで駅名が書かれています。
小雨が降る中、桂林北駅からバスで叠彩山に来ました。
このトンネルを通って山頂を目指します。
登山道では陸生巻貝をたくさん見かけました。
大きなキセルガイがたくさん付いた岩。
茶色いキセルガイ。
白っぽいキセルガイ。
マイマイも何種類かいるようです。
山頂まで来ました。風景画のような景色です。
ここにも体操している皆様が。
山を降りたとこに肉まん屋さんがあったので朝食として購入しました。
桂林といえば桂林米線ってことで老字号の石記米粉に来ました。
本場の桂林米線。
華南って雰囲気の道です。
桂林駅。半日の滞在でしたが次へ向かいます。
駅への地下通路には雑貨屋などがありました。
桂林駅のコンコースと待合室。
青い椅子はUSB電源付のマッサージチェアです。(電源も有料)
1番線から乗り込みます。
乗車するのはD8453次、南寧東駅行。車輛はCRH2Aです。
カルスト地形の車窓が続きます。
南寧東駅に着きました。
ハノイ行の国際列車が発車する南寧駅へ地下鉄で向かいます。
南寧駅。
中国とベトナムを結ぶ国際列車の乗車券の表紙。
東側の国際列車らしく中国語、ロシア語、ドイツ語の3か国語表記です。西側の言語である英語は一切ありません。
表紙の裏面は中国語。
1枚目は寝台券。基準通貨のスイスフランでは3.65スイスフラン。25人民元です。
裏表紙の裏はロシア語です。表紙の裏と同じことが同じことが書いてあるのでしょうか。
乗車するのは18:05発T8701次南寧発ハノイザーラム行。
国際列車の切符だと自動改札を通れないので手動改札の列(紅票の列)に並びます。
水牌(サボ)は中国語とベトナム語表記です。
「南寧」はピンインだと 『 Nan Ning 』 ですがベトナム語だと 『 Nam Ninh 』 に。
「ハノイザーラム」はベトナム語だと 『 Hà Nội Gia Lâm 』 、中国語だと 『 河内嘉林 』 に。
国際列車の証である国章。
このときは25B型客車でしたが、2019年12月から25G型に変わったようです。
ハノイまで行く車輛は全て軟臥(4人個室)です。
車輛はボロボロですがカーペットが敷いてあるので多少高級感があります。
換票証は中国語とベトナム語の2か国語表記。
車窓にはカルスト地形が続きます。
中国側国境駅まで行く車輛に食堂車がついているので出前とかで食べられるかと思いましたが、車掌さんに聞いても「食堂車はない。あるのはこのカップ麺だけ」と言われ、車掌室に置かれた段ボールから1個6元で康師傅のカップ麺を購入しそれを夕飯としました。
非電化単線の線路を進みます。
夜22時過ぎに中国側国境駅の憑祥駅に到着しました。
荷物を全て持って下車し、建屋の中で荷物のX線検査と出国審査を受けます。出国なのですぐに終わりました。
憑祥駅では約1時間半停車します。その間に国境駅止まりの車輛を切り離していました。
憑祥駅を発車すると列車は汽笛を鳴らし続けながらゆっくりとした速度で国境区間を超えベトナムに入国しました。走ること約30分、メーターゲージと標準軌の3線軌条になっているドンダン駅に到着です。
ここでも荷物を全て持って下車し、X線検査にかけてから入国審査を受けました。無事入国スタンプが押されたあと、入国審査を受けるカウンターの向かいに両替商がいましたので300元ほどベトナムドンに両替しました。
乗客全員の入国審査が終わった中国時間深夜1時半ごろ(ベトナム時間0時半ごろ)ようやく車輛に戻って就寝です。
眠りについたのも束の間、ベトナム時間朝6時過ぎに定刻より少し遅れてハノイはザーラム駅に到着しました。
7輛も繋いでいますが乗客は1号車と2号車にしかいなかったようです。
牽引機はD14E型でした。中国製の標準軌用ディーゼル機関車ですが、エンジンはアメリカのキャタピラー社製です。
次回へ続きます。