前回の続きです。
Y961次でウルムチへ向かいます。
車輛は25G型客車です。
硬臥は開放式でした。
夕飯は広場で買った小ぶりなみかん。よく考えず「10元分ちょうだい」と言ったらこんなに買えました。
翌朝9時頃、東側の空が明るくなってきました。
タクラマカン砂漠の縁を何時間も走っていきます。
途中、中国の長距離列車名物であるお菓子の実演販売がありました。これはたぶんクルト的なやつ。
トルファン駅でスイッチバックを行い、天山山脈の端を超えていきます。
天山山脈を越えると雪が積もっていました。今まで訪れていた山脈の東側ではどんなに寒くても全くなかったので驚きです。
新疆は資源が豊富なので石油を運ぶ貨物列車がたくさん走っていました。
オーストリアとハンガリーの国境地帯みたいに風力発電が盛んなようです。
続いてラクダの牧場が見えてきました。
14時半頃、ほぼ定時で列車は烏魯木斉南駅に到着しました。終点は次の烏魯木斉駅ですが、中心部に近い南駅で下車します。
烏魯木斉南駅に到着。新疆が監視社会となるきっかけになった烏魯木斉駅爆発事件があった駅です。
駅前には早速民族団結のプロパガンダ看板。
国際大バザールに来ました。中国によくある綺麗な新築です。
観光客向けの綺麗な内装となっています。
少し遅い夕飯としてウイグル料理店に入りました。
コルマチョップ(丁丁炒面)と羊肉串。お茶はここでも茯磚茶でした。
バザールの外では家の窓を使用した店が連なっていました。
次の列車が発車する烏魯木斉駅の近くでシャワーを浴びようとホテルを探してウロウロしていると、武装した三人組の公安から声をかけられました。「シャワーを浴びたいからホテルを探している」というと「あのホテルへ行け」と雑な回答。面倒にはなりたくなかったのでお礼を言って素直にそのホテルへ入り、数日ぶりのシャワーを浴びました。
発車時刻が近づいてきたので烏魯木斉駅に入ります。駅の手荷物検査場では漢族、ウイグル族、モンゴル族、カザフ族と様々な民族の職員が働いていました。
烏魯木斉駅のトイレはトイレットペーパーが備え付けられていましたが、入り口の機械を微信でスキャンしないと受け取れないやつでした。
上から4番目の21:26発Y951次ホルゴス行きに乗ります。1から3番目はアクス、カラマイ、コルラなのでテュルク語由来の地名が続きますね。塔城は中原の地名かと思ったら新疆北部でカザフスタンに接するタルバガタイという場所のようです。
ホルゴスと同じくカザフスタンとの国境駅である阿拉山口へ行く5801次、黒龍江省のチチハルまで4827kmを67時間半かけて走る中国で最も運行時間の長いK1082次も並んでいます。
改札が始まりました。
烏魯木斉発ホルゴス行きY951次の車輛は25B型客車の双層硬臥車でした。
2階の通路。硬臥ですが個室になっています。
4人個室なので少し狭いですが軟臥みたいです。
壁面にはなぜかドイツのICE3の写真が貼られいました。
烏魯木斉客運段の換票証。ウイグル文字は無く漢字だけです。
次回に続きます。